ノンアルコールの人も受け入れたい、というバーテンダーの願い。でも現実は厳しい。バーがノンアルメニューを提供するのは良いが、その価格設定は飲まない人にとって大きな負担であることが多い。飲食店の採算性を考えると、誰が得をして誰が損をするのか明確になる。
なぜノンアルメニューの価格が高いのか

ノンアルメニューの価格設定は、飲食店の採算性を保つための工夫である。「客単価が全然違う」から、飲まない人は損をしているのである。アルコールを飲まない人たちは、カフェのように気軽に立ち寄る傾向にある。だが、その気軽さは店にとっては試練でもある。
飲まない人がカフェ感覚で来る限り、店は採算を取るのが難しい。 アルコールを提供すれば、その一滴から莫大な利益が生まれる。しかしノンアルメニューはそうではない。「代わりにたくさん食べれば良い」とも言いがちだが、同じ価格でも食事と飲み物では店の負担は雲泥の差がある。
ノンアル客は、1杯で帰る人が多いのも問題だ。
飲まない人にとって、バーのノンアルメニューは高価に感じるかもしれない。しかし、飲食店にとってはこれが唯一の生き残り策でもあるのだ。場所代を考慮すれば、1時間いくらで商売した方が良いとも言えるが、その価格設定には飲まない人々の想像を超える事情が隠されている。
ノンアル客は常連になりにくい

ノンアルコール客は、しばしばバーの雰囲気作りから外れ、1杯飲んで帰ってしまうことが多い。この行動が、「ノンアルの人とくれば、アルの人」の言葉通り、バーにとって大きな財布の穴を開ける存在となる。カフェ感覚で来店する彼らは、長時間居座る常連客とは違い、商売的には不利な状況にある。
ノンアルコールカクテルをショートサイズで提供するような対策が講じられるが、それでもロングドリンクほど人気がない現状は、バーの客単価を上げることを難しくしている。大衆居酒屋のような賑わいを求めないバーにおいては、静かに飲むノンアルコール客を受け入れつつ、収益を確保するのは簡単ではない。
ノンアル客が常連化しづらいことに加えて、優先度が低いのも無理はないだろう。
ノンアルバーの採算性は厳しい

ノンアルバーの採算性は厳しい。ノンアルドリンクバー三千円という値段設定が「正解」とされるように、価格決定には苦労がある。飲めない人が多いこの業界では、アルコールありのバーと比べて、お客様が1杯で帰ることが少なくない。カフェと同じく、収益を上げるのが難しい業態であると言えるだろう。
ノンアルバーは儲けにくいお店なのだ。
その上、ノンアルドリンクバーは付加価値を作り出すのも難しい。例えば、「ソフトドリンクって3杯も飲んだらお腹タプタプ」だという意見もあるように、飲めない人が増えた現代でも、ノンアルドリンクバーを盛り上げるための工夫が求められる。
飲まない人が多い中で、インスタ映えするようなメニューを作ったり、ブランディングをしたりするなど、付加価値を創出することが不可欠だ。
しかし、「ソフトドリンクって3杯も飲んだらお腹タプタプ」という声があるように、その難しさは計り知れない。アルコールありのバーがワンショットで一万円のドリンクを提供できる一方で、ノンアルドリンクバーは一杯一万円の価値を提供することは難しい。
この飲まない人が多い時代では、「ソフトドリンクって3杯も飲んだらお腹タプタプ」であると感じるお客さんが多い中、ノンアルバーはカフェと同じように苦労しながら生き残るしかないのだろうか。